伏屋 雄紀
Yuki Fuseya
研究分担者
電気通信大学情報理工学研究科
教授
酒井 英明
Hideaki Sakai
研究分担者
大阪大学理学研究科
准教授
秋葉 和人
Kazuto Akiba
研究分担者
岡山大学自然科学学域
助教
瀬尾 優太
Yuta Seo
研究分担者
東京大学生産技術研究所
特任研究員
研究概要
原子が周期的に並んだ固体中の電子はバンド理論で記述されます。バンド理論で記述される電子（バンド電子）に対する磁場効果は、通常は有効質量近似の下で二次的に取り扱われてきました。しかし有効質量が小さい、もしくはg因子が大きい物質に1000テスラ級の磁場を印加すると、単純計算した磁場効果はeVオーダーに及ぶため、どこかでバンド描像が破綻することが期待されます。A03研究項目では強磁場下で一体のバンド描像が破綻するバンド電子カタストロフィー現象を探索し、その先にある物質の新しい機能・性質を究明します。
具体的には(1)電子相関効果、(2)反磁性効果、(3)常磁性効果という三つの効果によるカタストロフィーを目指します。強磁場下の金属・半金属において量子極限状態で電子相関効果が増強された時に起こりうる量子相転移を探索するとともに、半金属やIV-VI族半導体を主な対象とした軌道反磁性のエネルギーによる物質壊変、複合原子層を舞台とした常磁性エネルギーによる積層構造制御などに挑戦する予定です。
