研究概要
電子スピンはすべての物質の構造安定性において重要な役割を果たしています。特にスピン格子結合が強い固体物質では1000テスラ強磁場を用いたスピン操作により新結晶構造発現などのスピンカタストロフィー(非摂動論的な巨大応答)が期待されます。A02では3つの課題に取り組みます。
- スピン格子結合が支配的な物質においてスピンカタストロフィーの探索・解明します。
- 1000テスラにおけるスピンカタストロフィー計測検出法(独自の磁歪、超音波、磁気光学、磁化の計測法、X線構造解析法)を整備し領域全体に提供します。
- 超強磁場における一次相転移とヒステリシスに着目し、熱・磁場パルスを駆使した準安定相強磁場相の創出とクエンチ法の開拓を行います。
本研究によりスピン駆動の破壊的結晶構造変化から化学的カタストロフィーにおけるスピン格子結合の役割を解明します。